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いより通信 vol.238 (2024年12月号)

反応が薄い部下への対応

みなさん、こんにちは。
社労士の井寄です。
2024年も最後の1か月になりました。

今年は、定額減税に始まり、健康保険証の廃止など
我々にとっては苦難が続いております。

「平穏無事」「手続きの簡素化」が
望ましいところですが、将来的にそうなるために
乗り越えるべき「壁」だと捉えて、
粛々と業務を進めたいと考えています。

さて、「労働人口の減少」を最近実感する場面が増えました。
飲食店は「今日はスタッフがいないのでランチは休みます」もしくは
「店主1人ですので、料理の提供に時間がかかります」などに
遭遇することが多くなりました。

お客様の会社でも退職者が出たときに人員の補充に
苦労されています。弊所も昨年1年間は苦労しました。
どこもかしこも「人手不足」です。

「人員不足」になるとどうなるか。
これまでであれば、自社の採用基準に満たなかった人や
採用後に、「あれっ」と思うような人の雇用も続けざるを得なくなります。

会社側は、その人に本来期待していた役割よりも
少しレベルを下げて、時間をかけて仕事を覚えてもらうことに
なりますが、これらの人たちについて、
「仕事を覚えようという意欲が見られない」
「仕事を完成させることよりも、時間通りに帰宅することを最優先している」
などの相談を受けることがあります。

「時間通り帰宅すること」は悪いことではありません。
ただ、仕事は自分だけでは完結できないものですので
自分の役割の範囲での「完成」を目指す意識が必要で、
終らないのであれば上司などに声をかけて手助けを求めるか、
翌日の対応で問題がないのかなど声をかける必要があります。

もちろん、会社としては就業時間内に「完成」できる量を
担当させることは当然の前提です。

ただし、このような相談があがってくるのは
会社は完成できる量として与えているのに
完成しないまま、終業時刻が来たので帰ってしまう、という
ケースかと考えます。

こうしたケースでは、従業員がそもそも「自分が完成させなければならない」という
意識が薄く、「できない」「わからない」についても相談がないことも多いようです。

そうした個々人の特性をも会社は理解した上で
サポート体制を敷く必要があるかと考えますが
「自分がやるべきこと」に気づいていない人に
気づかせるはまぁまぁ大変なことです。

挨拶をしない人に挨拶を強要しても、習慣にならないのと同じくらいに。

昭和は「上司の背中を見て覚えろ」の時代で
平成は「上司がまずは手本を示せ」の時代だったと思うのですが
今は「手本」を見せても、自分ごとと考えていないからか
反応が薄く、むしろ上司が疲弊することが多いようです。

中間管理職の方に話を聞いていると、マメに声をかけることや
できることをやってもらって褒めるなど、工夫を凝らし
そしてかなり気を遣っている様子が見られます。

「働き方改革」は「働くこと」が前提で、その方法を改革するという
意味だと捉えていますが、前提がかなり薄まっているように感じるのは
私だけでしょうか。

 

12月給与の注意事項

1)令和6年12月2日以降、新規の健康保険証の発行が停止されます。マイナ保険証への移行が原則とされていますが
マイナンバーカードの作成および、マイナンバーカードと保険証の紐づけは強制ではありませんので
令和7年12月1日までの間は、旧来の健康保険証、マイナ保険証、資格確認書が混在することとなります。

入社時や、扶養家族追加などの際には、マイナ保険証を所持しているかどうか確認が必要です。
退職時や、扶養家族の削除の際には、令和7年12月1日までは旧来の健康保険証の回収が必要です。
マイナ保険証を所持しておらず、資格確認書を交付した社員やその扶養家族からは「資格確認書」の
回収が必要になりますので、誰に「資格確認書」を交付したのか会社は把握しておく必要があります。

 

今月の気づき

11月末に4か月ぶりに東京に行ってきました。
お客様の会社を訪問させていただき
久しぶりの友人・知人に会ったり
充実した時間を過ごすことができました。

2月のスリランカツアーでご一緒した
整体師の方に身体を診ていただきました。
整体を教える立場の方なので、町中の整体とは
異なり、ゴリゴリやりません。

身体の使い方と言いますが、感覚のアンバランスの
ご指摘を受けました。
トレーニングをしているときに、
不具合だと感じていたことの
原因がわかった気がします。

プロってすごいですね。

その人が捉えた私の身体の問題点は
おそらくたくさんあったと思うんですが
その中で必要なことを、わかる言葉で
伝えてくださったのが、プロだと思いました。

私は知ってることをすべて伝えたい人間なので
相手を逆に混乱させてしまうことがあるため
気をつけたいと思いました。


 

(2024年12月発行)

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