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最低賃金大幅UPします
みなさん、こんにちは。
社労士の井寄です。
お盆休みも終わり、気分は年末です。
月次給与で定額減税が引ききれなかったパートさんたちの
年末調整での処理が気になって落ち着きません。
市役所から、定額減税が引ききれないと思われる人には
「調整給付金」が直接支給されているようですので
→①会社で年末調整
→②引ききれなかった額を市役所に支払い調書を送るときに通知
→③市役所で「調整給付金」の支給実績と突合せをして、
㋐追加で給付金が発生する場合は市役所から労働者に払う、
㋑調整給付金で払い過ぎていた場合でも返金は求めない、
の処理だと認識しています。
「会社で定額減税をやれ」と言っておきながら
途中で、市役所が介入してくるのはなぜか(早期の還付のためと聞いていますが)
それならば、最初から会社は経由せずに、市役所で全部やってくれたら
よかったのでは・・と考えざるを得ませんが、粛々と進めるしかありません。
さて、令和6年10月から適用される
令和6年都道府県別最低賃金の答申状況が発表されました。
今年は平均51円UPで、UP額の最高は徳島県の84円で
894円から980円の大幅UPになります。
今年の改定で、すべての都道府県で最低賃金は900円以上になり
1000円を超える都道府県が、北海道、茨城、栃木、埼玉
千葉、東京、神奈川、岐阜、静岡、愛知、三重
滋賀、京都、大阪、兵庫、広島の16都道府県になりました。
そもそも求人難で時間給は上昇傾向ですが
社会保険に加入して働くパート労働者等の数も増えており
それらの人についても
時間給UPで社会保険料の負担も上がる可能性があります。
会社は、時間給UPと社会保険料UPのダブルの負担増と
なります。人員構成のあり方をよりシビアに検討する
ことにつながると考えざるを得ません。
(すでにその傾向が見られます)
「9月から値上げ」とする飲食店のお知らせも散見します。
値上げ(賃上げ)しても選ばれるお店(存在)になるために
自分はどんな価値を相手に提供することができるのか
働く人も会社も真摯に考えるときですね。
9月給与の注意事項
1)厚生年金保険・健康保険の標準報酬月額が、9月度より算定基礎届の結果を反映した等級に変更になります。
2)社会保険被保険者数51名以上の企業について、2024年10月1日から
短時間労働者(週20時間以上勤務等)に対する社会保険適用拡大の対象となります(特定適用事業所)。
10月1日から適用になる事業所に対しては、年金事務所から通知が届きます。
新たに社会保険に加入することになるパート従業員の資格取得届の提出準備を進めましょう。
今月の気づき
あっと言う間にお盆休みも終わり、呆然としています。
時間が経つのがすごく早いです。
毎日、楽しみにしているNHK朝ドラ『虎に翼』も
9月いっぱいで終了です。
朝ドラ初心者のため、大河ドラマと同じく1年だと
思い込んでいたので、かなりの衝撃です。
主人公の寅子さんの言動を見ていて
「正論」でもあっても
押し付けはよくない。
相手の考えや立場を考慮しての
「提案」に留めることも必要かと感じました。
悪意ない「正論」は、場合によっては
もっとも厄介(反論の余地がない)のかなとも
感じました。
自分自身もおせっかいで、
自論を強めに伝える傾向が
あるため、気をつけます。
(2024年09月発行)