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いより通信 vol.233 (2024年07月号)

社員のキャリア形成を意識しましょう

みなさん、こんにちは!
社会保険労務士の井寄です。

7月に入りました。
パリオリンピック開催ですね。

東京オリンピックがコロナ禍の影響で
1年遅れの開催であったこともあり
「もう、次のオリンピック?」という印象です。

実は、オリンピックにはほとんど関心がありませんが
パリは大好きなので、パリの様子を見ることが
できる機会を得て、うれしく感じます。

またいつの日かパリに行けることを妄想しながら
11月に発刊予定の書籍の原稿整理など
粛々と進めていく所存です。

さて、皆さまの会社では、社員のキャリア形成について
意識して取り組んでおられるでしょうか。

会社の中の自分の立ち位置、期待される役割が明確で
「これをすればどうなる」のロールモデルがいるのが
理想的だと言えます。

また、そのポジションでどのようなスキルが身につくのか
それは他の分野でも応用できるのかなど
それも明確だとなおさらよいですね。

従前は会社も社員も終身雇用を前提としていましたので
「自社で役立つスキル」を身につけ、
役割ごとの責任を果たしていれば
一定までは順調に昇格していく仕組みでした。

しかし、今の社員が求めるものは
もっと短いスパンで、会社での在籍期間を通じて
得られるものを見据え、それが自分の社会人人生の中で
どのような価値を得ることになるのかを考えているのではないでしょうか。

短いスパンで会社を飛び出すような社員にチャンスを与える必要も
教育する必要もない、と考えるのは間違いです。
そうした人が将来やってみたいと思うことを
どんどん会社が準備していけば、自分の力を発揮できるのは
ここだ、との認識につながるのではないでしょうか。

仮に、そうした社員が会社を飛び出したとしても
その人が目指していたところや、身につけたかった
次のスキルは、会社にとって足りない視点であったと
認識し、考えだけをうまく使うこともできるでしょう。

「やりたいことはこの会社にはなかった」と言って
辞めていく社員が、会社の全容を知った上での発言とも思えません。
会社は可能性が無限にあると考えますので、
社員が思ってもみなかった機会を与えるなど
会社は先手を打つ必要があると言えます。

縁があって自社に入社した社員が、外の世界に出ても
通用するようなスキルを得られるチャンスを与え続けることで
逆に社員の定着率があがると考えます。

個人のスキルはすごく高いけれども、独立・転職せずに
同じ会社で働き続けている人に聞くと
「独立・転職はいつでもできるが
今の会社でやりたいことが尽きない」と
いう答えを得ることが多いです。

できる社員のキャリア形成について
社員の期待を上回るチャンスを与え続けることを
意識してみられたらいかがでしょうか。

 

7月給与の注意事項

1)7月10日は、令和6?年労働保険年度更新および社会保険算定基礎届の提出期限です。

2)賞与支払いがある場合は、賞与支払い届の提出をお忘れなく。

3)令和6年10月1日以降、社会保険(厚生年金・健康保険)加入者数51名以上
(過去12カ月で6ヵ月以上の期間について社会保険の加入者が51名を超えている事業所)について、
週20時間以上勤務等の短時間労働者についても社会保険への加入が義務付けられます。
該当するパートタイマ―等について、10月1日以降希望する働き方を確認しておきましょう。

 

今月の気づき

大人になって初めて、NHKの朝ドラにはまっています。
「虎に翼」という日本初の女性弁護士をモデルとした内容です。

戦前の旧民法の時代から戦後にかけての女性の立場や生き方など
現在に通じるものもあり感慨深いです。

朝にテレビを観る習慣(余裕?笑)がないため、
NHKオンデマンドで深夜帰宅してから観ています。

朝ドラの続きが気になりすぎて、「今日は22時には事務所を出よう」と
考えて仕事を進めるようになったので、私の深夜労働削減には
良い効果を与えていると言えそうです。

疲労を持ちこさず、良いコンディションで仕事ができるよう
小さな楽しみをみつけていきたいと考えています。

 



 

(2024年07月発行)

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