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いより通信 vol.201 (2021年11月号)

「きちんと話をする」を意識しましょう

みなさん、こんにちは!
社会保険労務士の井寄です。

大阪は秋晴れで気持ちのよい気候です。
少しコロナも落ち着いて、事務所の周りの飲み屋さんも
会社帰りのサラリーマンのみなさんで賑わっています。

私は大学院に提出する博士論文の最終追い込みで
事務所を出るのはほとんど深夜ですので
さすがにお店は閉まっているのですが・・・(苦笑)

さて、コロナは少し落ち着いたようですが
この1年半の影響でダメージを受けた企業様
もしくは、テレワーク推進等による業務のシステム化
外注化による、余剰人員への対処についての
ご相談が増えてきました。

もしくは余剰人員とまではいかなくとも
誰がどんな仕事をしているのか、もしくは
どんな仕事ができるかがより可視化され
「給料と仕事が合ってない」と評価され
処遇の見直しの可否ついての相談も増えています。

会社側も経営が苦しいという事情があるにせよ
従業員を人員整理や、降格もしくは降給の対象とした場合
今後の人生設計を見直しを強いることになりますので
会社は安易に、退職勧奨や給料の引き下げができないことは
ご承知おきのとおりです。

ただ、それらの処分をする真の必要性がある場合、
マイナスの判断をせざるを得ないこともありえます。

会社側がそうした判断をせざるを得ない場合、
まず、他に代替手段がないかの検討を尽くしましょう。
その上で、当該従業員と直接交渉せざるを得ない場合は
時間をかけて話をすることが必要です。

事前に代替手段を検討した際に、なんらかの選択肢をあげることが
できたのであれば、それらを示すことや、条件を譲歩し
相手の希望との擦り合わせ等も求められます。

さらに大事なことをお伝えすると
「時間をかけて準備し、きちんと話をする」は
交渉ごとに常に心がけてください。
マイナスの交渉をすることに慣れないでください。

従業員さんごとに、会社に対する思いや
仕事への愛着、お金の必要性等異なります。

初めての交渉のときは慎重に事前に準備もし、
時間をかけてご本人と話をされるケースが多いのですが
それが会社にとってうまくいくと、
「あ、こんなもんなんだ」と変な「成功体験」を得て
別の従業員との交渉のときに、結果ありきで、会社の都合だけで
突き進み、大きなトラブルになるケースを何度もみています。

経営を続けていく中で「軌道修正」は常に必要です。
時には従業員さんに負担を負わせる場合もあるでしょう。
ただ、その場合は、本当に従業員さんに負担を
負わせないとダメなのか、事前に十分検討をしてから
慎重に進めるようにしてください。

人間誰でも、プラスの話はしやすいですが
マイナスの話からは逃げたい気持ちを持つものです。
しかし、マイナスのときほど、時間をかけて丁寧に
きちんと話をするようをするように心がけましょう。

会社だけの判断で不安なときは、弁護士さん、
もしくは会社の顧問社労士などに行動を起こす前に
相談してくださいね。

 

 

 

11月給与の注意事項

1)年末調整の準備をしましょう。

参考)国税庁 令和3年 年末調整のしかた

2)令和4年10月からの短時間労働者(週20時間以上勤務者)への社会保険適用拡大に向けて、
被保険者数101人以上500名以下の会社への年金事務所の調査が積極的に行われています。




 

今月の気づき

あっという間に今年もあと2ヵ月になりました。
この2年間、コロナと、助成金対応、お客様の相談ご対応、
大学院の論文作成で、時間の大半を事務所で過ごしてきました。

土日はほとんど、論文にかかりきりでして
旅行は、相当期間行ってないなーと、遠い目状態です。

ただ、いつまでもこんな状態を続けてられないため
論文を終えて、兼業女子大生生活からは脱出し
プライベートの時間も確保できる自営業者として
残りの人生を歩みたいと思います。

大学院生活が終わっても、
聴講生になったり
何か書くことは続けると思います。

それも自分の一部になっていますので。
しかし「趣味の世界世界」で終わらせずに
社会人としてアウトプットを心がけたいと思います。

(2021年11月発行)

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