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いより通信 vol.180 (2020年02月号)

「まっとうな経営」をする会社しか生き残れない

みなさん、こんにちは。
社労士の井寄です。

今年は暖冬のまま2月を迎えました。
新型コロナウィルスだけではなく
インフルエンザも猛威ををふるっているようです。

あっという間にマスクや消毒用のアルコールが
売り切れになりましたが、まずは自分自身の免疫力を
高めることが重要だと私は考えています。

手洗い・うがいに加えて、人混みを避けることはもちろん
睡眠を十分にとることと、水分補給、発酵食品を取り
腸内健康を保つことなど意識したいですね。
さらに、筋肉量を増やすと、代謝がよくなり
体温が上がるのでよいようです。

インフルエンザ対策も、企業の労務管理も
そうなったから対応するのではなく
普段の習慣(自社のスタンダード)が
もっとも重要だと考えています。

働き方改革関連法が施行され、
年次有給休暇や労働時間
さらに賃金など、各種労働条件設定に
対する社内ルールのの透明化が求められています。

大企業においては、当たり前のことでも
中小零細企業においては、
経営者の裁量や会社の風土で
働く側の権利行使が難しかったケースも
多いように感じています。

年初からハローワークに求人を出す場合
より詳細な労働条件の提示が求められるように
なっています。

それだけ世間の労働条件に関する関心が高まり
法令遵守し、さらには、法令を上回るような
労働環境での就労を求める労働者が増えています。

「これまでうちの会社はこれでやってきました」
「そんなことを言ってくる社員はこれまでいませんでした」
など、過去の慣習にとらわれることなく
本来やるべきことと、将来に向けてよりよい人材を確保するために
また、今、自社で働いている社員によりよい職場環境を
享受してもらうために何をすべきか、知恵をしぼる必要があります。

今後も労働力人口は減少していくため
将来的には少数精鋭で事業を継続していく
方法を模索するのがベストです。

「精鋭」を揃えるためにはクリーンな職場環境が必須です。
小手先のテクニックではなく、会社の体質そのものを
変えるつもりでぜひ取り組んでみてください。
 

 

2月給与の注意事項

1)2020年4月以降に始期のある36協定から、中小企業についても上限規制の適用となります。
まずは自社の労働時間に関するデフォルトルールが法定労働時間内(変形を使わない場合1日8時間以内、週40時間以内)を
クリアしているかどうかを確認し、その上で法定外労働時間数の実績を確認してください。

法定外労働時間数が月45時間・年360時間に収まっていない場合は、特別条項の締結も視野に入れてください。
いずれにせよ、つきつ月々のおおよその残業時間の計画を立てておかないと、上限に抵触してしまうリスクがあります。
ご注意ください。

参考)厚生労働省「時間外労働の上限規制?わかりやすい解説」

2)2019年4月以降に付与した年次有給休暇の消化日数を確認し、年間5日がクリアできているかどうかのチェックをしましょう。

今月の気づき

お正月が明けたと思ったら、あっという間に1ヵ月が過ぎました。
スタッフのがんばりで、なんとか年末年始の繁忙期は乗り越えたものの
余裕がないと、何かモレが生じると感じています。

時間の余裕は気持ちの余裕につながります。
お客様にプラスαのサービスを提供するためには
現時点では人手の確保が必要だと考えています。

今後、我々の業務もよりIT化されて、一部の業務は
各種業務システムの利用で簡素化されると考えています。
今がその過渡期ですが、ベースの仕組みを構築しておきたいと
考えています。

私自身はより知的生産を意識した業務にシフトし
スタッフには、より短い時間でストレスなく業務をこなしてもらい
より高い報酬を得て、ご自身の時間を大事にしてもらいたいと
考えています。

「これまでと同じ」だと成長できないどころか
時代に取り残され劣化していく一方だと考えています。
お客様に安心して、経営をしていただくために
何をすべきか、考え、そして実行に移す1年にします。

 

(2020年02月発行)

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