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いより通信 vol.106 (2013年12月号)

企業風土の構築は1日にして為らず

みなさん、こんにちは。
とうとう2013年も最後の月に突入しました。
毎年感じることなのですが、お盆が過ぎてから
年末に突入するまでが早いこと。

きっと、子ども達の運動会や文化祭などで
バタバタしているうちに時間が過ぎ去っていくからでしょうね。

秋口から年末にかけて、就業規則のご相談を受けることも多く
いつもは、紅葉を楽しむ間もないのですが
今年はありがたいことに、大学キャンパスに植えられた多くの木々で
季節の移り変わりを実感することができました。

オフィスに閉じこもっているだけではなく
周りの景色を見る心の余裕を持って仕事をしたいですね。

さて、先日、お客様の会社を訪問させていただいたときに
心温まる出来事がありましたのでご紹介させていただきますね。

そちらの会社は創業18年。京都の錦市場の近くでイタリアンレストランを
経営されています。

京都の繁華街の中心でお店の入れ替わりも激しい中で
ずっと同じ場所で続けておられます。

オーナーは大学生のときにアルバイトをしていたお店の
経営権を譲り受け、学生からそのまま経営者になった女性です。

先日、店舗と同じビルにある事務所に訪問をさせていただいた際に
ちょっとした手土産を持っていきました。
アポイントの時間が15時でしたので、お茶菓子くらいのイメージでした。

持っていたのは5号サイズ(直径15センチ)の洋なしのタルトでした。
打ち合わせに参加をする数名で食べればよいか。。と思って選びました。

お茶を出していただき、お菓子をその場で切り分けてくださって
打ち合わせが終わり、階下のお店を通って外に出ようとしたときに
数名のスタッフとすれ違ったのですが、みんながそれぞれ口々に
「お土産 ありがとうございました」「ごちそうさまでした」と言ってくださるんです。

切り分けてくださった方が、お店の方にも持っていかれたとしても
皆の口に入ったのは、一口くらいだったはず。
それでも、それぞれみんなが、自分の言葉で御礼を言ってくださることに
感激しました。

社員教育が行き届いている(風)な会社の例として
お客様が来たら、全員が席を立って挨拶をする、という会社があるのですが
すいません、そうされている会社があれば申し訳ないですが
私は、「ロボットみたい」と感じます。
会社の命令での「やらされている感」が伝わってくるからです。

でも、こちらの会社のスタッフの挨拶はそれとは違いました。
店長やオーナーが見ているから、ではなく
皆、とても自然に「普通に」ありがとう、と言われるのです。

こちらの会社では、打ち合わせに伺うと、
いつも何かしらのスタッフからのお土産が事務所に置いてあります。
飲食店ですのでアルバイトの数も多く、ディズニーランドに行ってきたり
親元に帰省したときに、お店にお土産を買ってくるのでしょう。
そのときに、オーナーがちゃんと「ありがとう」と言っているのだと思います。

さらに、こちらの会社は複数店舗を運営されているのですが
ミーティングで店長の意見を聞き、現場の判断でのお店の運営を
徹底されています。

スタッフ皆が「ありがとう」を言うことができる企業風土って
経営者からの押しつけでは根付かず、現場での店長が
何を当たり前とするのか、同社のスタッフとしての行動規範のようなものを
言わずとも伝えているからこそ、なんですよね。

「ありがとう」が自然に口から出てくる企業風土をつくっていきたいですね。

12月給与の注意事項

1.年末調整をおこないましょう

平成25年年末調整の注意事項はコチラ 

  → 国税庁HP  平成25年分年末調整のしかた

 

2.賞与支払いがある場合、賞与支払い届の提出と源泉徴収税の納付をお忘れなく

今月の気づき

経営者会報ブログでご一緒させていただいている、株式会社京都工芸の寺田元さんが
このたび初めての著書である

『「売らない」から売れる!』?どこにでも売っている商品を「ここにしかない」に変える5つの法則 

を上梓され、出版記念パーティにお邪魔してきました。
 

会場には90名超の寺田さんの縁者の方が集結し、すごい熱気でした。
寺田さんがインターネットのサイト「タオルはまかせたろ.com]」で
お商売をされていることもあり
ネット通販をされている方が多くいらっしゃいました。

インターネットの普及で、欲しいものはすぐに買うことができ
他のモノとの比較も容易にできる中で、選ばれるようになるためには
どうするのか。

それは我々の業界でも同じことだと思います。
同じ資格を持っている同業者の中で、労務関係のことを相談したいと思ったときに
誰を選ぶのか・・

寺田さんの行動を見ていると、選ばれるために行動をしているのではなく
生産者の現場に行ったり、お客様の声を聞いたり、他人の応援をしたり
自らが行動した結果、選ばれているんだなってよくわかります。

そして上梓されたご本には寺田さんがこれまで行動されてきたこと
(決して最初から順風満帆だったわけではなく、そこからの這い上がりについても)
詳しく書かれていますので、すべてのお商売をされている方にお読みいただきたいです。

『「売らない」から売れる! どこにでも売っている商品を「ここにしかない」に変える5つの法則』

(2013年12月発行)

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