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雇用保険法が改正されました!
平成21年3月31日から雇用保険制度が変わりました!非正規労働者や、やむを得ず離職せざるをえなかった労働者に手厚い改正内容となっています。
主な改正内容
短時間労働者・派遣労働者の適用基準の緩和
雇用保険に加入しなければならない労働者の適用基準が緩和されました。
旧)週20時間以上勤務で1年以上の雇用の見込みのある労働者
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新)週20時間以上勤務で半年以上の雇用の見込みのある労働者
雇い止めとなった非正規労働者の受給要件の緩和と給付日数の拡大
旧)失業給付受給のためには1年以上の被保険者期間が必要・給付日数は自己都合退職者と同じ
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新)失業給付受給のためには6か月以上の被保険者期間で足りる・給付日数は会社都合退職者と同じ
解雇・雇い止めで離職した再就職困難者に対して、失業給付の給付日数を延長
年齢・地域を踏まえ、再就職が困難であると公共職業安定所長が認めた場合は給付日数を60日延長
再就職手当・常用就職支度手当の給付率引き上げと支給要件緩和
育児休業給付の統合と給付率引上げ暫定措置の延長
職場復帰後の給付は休業期間中の給付に統合され、給付率も50%に。
雇用保険料率の引き下げ
平成21年度に限り、雇用保険率を8/1000に。
(被保険者負担分 4/1000 事業主負担分 7/1000(雇用三事業分含む))
経営者として注意をしなければならないことは、今まで短時間労働者については1年以上の雇用見込がなければ、雇用保険に加入させる必要がありませんでしたが、平成21年4月1日以降については、6か月以上の雇用見込がある場合は、雇用保険に加入させなければなりません。 既に雇い入れている従業員についても、この要件にあてはまる短時間労働者については雇用保険への加入が必要になります。
失業給付受給のために必要な被保険者期間の改正があったのは、「従業員が更新を希望しているにも関わらず契約更新をされなかった雇用契約期間に定めのある契約社員」のみです。 自己都合退職者については、従来通り失業給付の受給をするためには1年間の被保険者が必要です。
育児休業者については、職場復帰後6か月経過後に従来であれば申請をしていた職場復帰給付金が休業中にまとめて支払われることになりました。
4月給与の注意事項&社会保険改正情報
- 4月から雇用保険料が4/1000(従業員負担分)に引き下げになります。
- 労働保険料の年度更新の時期が6月1日?7月10日に変更になります。但し前年4月1日から当年3月31日までに支払われた賃金総額から保険料を計算する、という点は変更なしです。申告の時期と保険料納付の時期が変更になります。労働保険料の納付は第一期が7月10日、第二期が10月31日、第三期が1月31日となります。
- 4月から労災保険料も変更になっています。労災保険料の引当金を計上されている場合はご注意ください。その他の各種事業の場合 4.5/1000 → 3/1000 となります。
今月の気づき
執筆中の本のタイトルと発売日が決まりました。
『小さな会社のトクする人の雇い方・給料の払い方』で、4月18日発売です!
アマゾンでもう予約ができます。
4月18日は娘の誕生日。はじめての本とはじめての子どもが同じ誕生日だなんて本当にうれしい偶然です!
この偶然を必然にしてくださったのは、出版社の担当さんの涙ぐましい努力があります。今回本を書いて思ったこと。自分の力だけで何かを成し遂げるなんてことはない、ということです。周りの人たちが協力し、応援してくださるからこそ、夢が実現できるんだなぁと強く感じました。
自分の周りを改めて見渡して、周りの人達に感謝の気持ちを持つとともに、自分自身も他の誰かの夢の実現の手伝いができないか、常にアンテナを張っていたいと思います。
(2009年04月発行)