いより通信:タイムリーな社会保険情報・助成金情報労務相談事例などを発信中!

いより通信 vol.16 (2006年06月号)

企業のCSRについて

写真その1

いつもお世話になり、ありがとうございます。
昼間の気温が上がってきました。これから暑い夏ですね。
タイガースも交流戦で上昇気流に乗ったようで、昨年同様このペースで最後までいってもらいたいですね。

さて6月に入り、3月決算の会社の決算報告、株主総会の時期になってきました。今年は大手企業を中心に経常利益が増加し、いい決算報告ができる企業が増えているように思います。バブル後の10年を耐え、不良債権の処理、コストカットなどを行った成果だと考えられます。

実際に今年の労働保険料の申告書作成をさせていただき、東大阪の中小企業でも昨年より 賃金の支払い総額が増加している企業が多かったように思います。

増加の内訳は賞与が増えていました。中には決算期賞与を支給されている企業さんもありました。事業主さんのお話を聞くと、やはり給料については据え置きで耐えてもらっているが、利益が出たときは賞与で還元したいというお話でした。

さて企業の社会的責任(CSR)とは何でしょう。もちろん利益を出し、社会に還元するということが本来の意味ではあると思いますが、「利益」の中には雇用する従業員さんの利益も含まれているのではないでしょうか。従業員さんの利益といえばすなわち賃金ということではありません。きちんと賃金を払うことはもちろんですが、、社員の健康管理をきちんと行い仕事をする上で学び成長できるような環境を与えることが大切です。

人は賃金のためにだけ仕事をしているのではありません。仕事を通じて自己の成長をし仕事を通じて自分の中の未知なる可能性の発見に喜びを感じるのだと思います。 このような自己向上心の強い社員がいる会社は、ますます今後も伸びていくでしょう。よりよい就業環境を整えるお手伝いをいたしますのでどうぞ当職までお申し付けください。

6月給与計算時の注意事項

  1. 算定基礎届の提出準備をしましょう。
    *今年度から支払い基礎日数が17日以上の月を算定に入れることになっています。
  2. 住民税変更の登録が必要です。

今月の気付き

最近就業規則の見直しの御相談がすごく増えています。
新会社法の施行後に会社設立をされる事業主さん、また4月の定年延長にともなって定年の見直しをかけられる事業主さん、退職金の移行を考えられている事業主さんなどなどです。

新規で作成される場合も見直しの場合も、みなさん神経を遣われているのが情報漏えいに関する規定です。
個人情報保護法施行前に就業規則を作成されている事業所さんは、ほとんどこの辺りの規定が定められていないか甘いものになっています。

就業規則の見直しと共に、雇用契約書や、誓約書の見直しも一緒にされることがほとんどです。
労使間の民事上の個別労働紛争の相談件数が平成17年度は17万8千件(前年比10%増)となっています。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/05/h0525-1.html

今までのような家族的な雇用関係ではなく、今後はアメリカのように契約社会となっていきます。
権利意識の塊のような従業員さんも増えています。
労使間の無用なトラブルを避けるためにも就業規則でルールを明確化することが不可欠ですね。

(2006年06月発行)

お問い合わせフォームはこちら